OFFICE風太郎

日本のエンジニア、風太郎です。問題解決が飯のタネです。仕事や生活で問題解決を活用したり、問題解決の基礎となる統計とかデータ分析の話をしていきます

翻訳 科学的管理法の原則 by テイラー その1

なぜ翻訳したか?

 世の中にはトヨタ生産方式(なんちゃって含め)XX生産方式というのがある。しかし、小手先だけの「浅い経験値」だけのモノも多く見られる。 そういう人とは話が合わなくて、「なぜそうなったか?」という話をしたいときがある。
 まずは、著作権の切れた上記書籍の翻訳をコツコツとやっているのでここで流してみようと思う。元々はプロジェクトグーテンベルグのものである。これについては別途説明する。  また翻訳についてはDeepLで翻訳したモノをチェックして修正した。 では以下に翻訳を記述する。

科学的管理法

The Principles of Scientific Management by FREDERICK WINSLOW TAYLOR, M.E., Sc.D. 1911

前書き

ルーズベルト大統領は、ホワイトハウスの知事に向けての講演で 「天然資源の効率的な活用は国家の効率というより大きな問題へのたった一つの前提だ」   と述べています。

 国全体が我々の資源を保護することの重要性を一斉に認識しました。そして、大規模な運動が開始されました。しかしまだ、ぼんやりと”効率を高めるにはどうしたらいい?”という段階でした。

 森林が消え、水力が無駄になり、洪水によって土壌は海に運ばれます。そして石炭と鉄が尽きていくのが見えています。にもかかわらず、努力を超える消費が毎日に行われています。不手際があり、方向性はありません。ルーズベルト大統領の言う”国家の効率”というモノは漠然として、計測もできず、目に見えない状況です。

 これまでは人間が第一でしたが、これからはシステムが第一でなければなりません。(訳注:意味としては、”これまでは各個人に任せっきりでした”という表現の方が意味が通る)しかし、このことは、偉大な人間が必要ないということを意味するものではありません。  それどころか、優れたシステムの第一の目的は、一流の人間を育てることでなければならない。  そして、システム化された管理の下では、最高の人間がこれまで以上に確実かつ迅速にトップに上り詰めるのである。 これまでは人間が第一でしたが、これからはシステムが第一でなければなりません。しかし、このことは、卓越した人間が不要という意味ではありません。それどころか、優れたシステムの第一の目的は、一流の人間を育成することでなければならないのです。そして、システム化された管理の下では、最高の人間がこれまで以上に確実かつ迅速にトップに登りつめます。

 本書ではでは次の様に述べます。

 はじめに、一連の簡単な図解を通して、国中の人々が苦しんでいる大きな損失を指摘します。  一連の簡単な図解を通して、私たちの日常生活のほとんどすべての行為における非効率性によって、国全体が被っている大きな損失を指摘するためです。

 次に。この効率の悪さを改善するには組織的な管理が必要です。そのことを読者に理解してもらうためにこの非効率性の解決策は、非凡な人物を探すのではなく、体系的な管理にあることを読者に納得してもらいます。

 三番目に 最良の経営とは、真の科学であり、明確に定義された法律、規則、原則を基礎として成り立つものであることを証明すること。さらに、科学的管理の基本原則は、最も単純な個人の行為から、最も精巧な協力を必要とする大企業の仕事まで、あらゆる種類の人間の活動に適用できることを示すこと。そして最後に、一連の図解を通して、これらの原則が正しく適用されたときには、真に驚くべき結果がもたらされることを読者に確信してもらいます。   本書は、もともとアメリカ機械学会に提出するために作成されたものである。選んだ事例は、特にエンジニアや工業・製造業の管理者にアピールできるものである。 また、これらの施設で働くすべての男性にも同様にアピールできるものであると信じている。  それだけではなく、同じ原則が、家庭、農場の管理、大小の商人のビジネスの管理、教会、慈善団体、大学、政府機関など、あらゆる社会活動に等しく適用できることが、他の読者にも明らかになることを望みます。

訳者注記

  • 原文” national efficiency”に相当する訳はないようです。そのため、”社会の効率”と翻訳しました。Nationalを社会と訳するところは、品質工学(タグチメソッド)の影響です。社会の損失というのがタグチメソッドの大事なキーワードです。
  • Managementという所の訳が非常に難しいです。一般的なな管理とはことなります。動詞として使うとManage toで うまくやるという意味になります。この点を考慮してマネジメントという言葉の意味を考えるといいかと思います。

訳者コメント

 これらの考え方は後のトヨタ生産方式や品質工学、TOC(制約理論)やドラッガー氏の言葉と通じるモノがあります。

【人に伝えるコツ】仕事において周りを説得するのは(三枝匡氏の書籍から)

こんな会社辞めてやろうと思う時

 時々、「こんな会社辞めてやる」と思うことがあります。みんな馬鹿ばっかだ、「猿と人間は通じ合えない」「この会社は大企業病だ」なんて思ってしまうこともあります。しかし、“大企業病!そういうあなたがもう病人”と感じます。  

 みなさん時々見ませんか?愚痴っているサラリーマンを?愚痴を言って、明日頑張ればいいのですが、愚痴だけいう人っていうのも多いですよね?

仕事がうまくいかない場合

 最近若いエンジニアと話しした時に彼が言いました。「風太郎さん、上司が理解してくれないというは誰の責任ですか?赤ちゃんには離乳食与えるでしょう?ちゃんと受け入れられるような栄養を調理して与えてあげなかければいけません」と風太郎の子供とそう年の変わらない人に言われました。  

 上司を赤ん坊扱いするこの御仁はなかなかのものですが、一理あります。大企業病と言っていじけるのも良いかと思います。中小企業で、上司が無能というのもあるかもしれません。猿のような上司かもしれません。  

 ただ、風太郎は先ほど述べたように考えています。大企業病と嘆くだけの自分はすでに大企業病に犯さていると。

 そこを納得させるような方法はないものでしょうか?

やっぱりコンボ技?

 風太郎は業務上でコミュニケーションスキルの講座を受講したりしています。コンサルの方に、コンサルの仕方などをも教えていただいたり、大学の先生にリーダシップのことを教えていただくことや、書籍を紹介していただいたりしていました。しかし、いろいろやってみてもあまりうまくいきません。ところが最近ある方の本を読んでふと気がつきました。  

 一つの方法だけをやってみてもだめんじゃないか?  

 ということです。下に書いてある本を読んで「非常にわかりやすく納得できた」のです。それは何か?と考えてみました。結論は三つの柱です。

 

  1. 論理的であること

  2. 客観性があること

  3. ストーリで語ること

 

 以上三つに、それらを成立させるためや、理解させるためのテクニックがあるのではないか?そう考えます。これは風太郎のオリジナルではなくて、1と2を合わせて「科学的」ということもあるし、事例で語ることも多くあります。そうすることによって相手にわかっていただけるのではないか?そう考えました。  テクニックはそれらを作るための方法論だったのです。

 

どうなったか?

 論理性を自分でチェックするのはなかなか大変です。また、客観性のチェックはもっと大変です。しかしながら、それを新年から試してみたところかなり理解してもらえました。これはいける!というのが実感です。  ただし、この本の事例は役員などが主役です。そのため相手が聞く姿勢になっています。
それに対して、普通の立場の人間はその聞く姿勢を作るだけでも大変です。こういうことも考える必要があるでしょう。

 

 

 

40代50代、老害と言われる前に考える「書籍:他人をバカにしたがる男たち」から

自分がゾンビになる不安と同じものを感じる風太

 読者の方はゾンビ映画とか見たことありますか?  見たことなくても少しは聞いたことがある。っていう人も多いと思います。 あの恐怖心はゾンビに襲われると自分もゾンビになってしまうっていうところが怖いです。恐ろしいゾンビが近くにいて襲われてゾンビになってしまう。
 もしこれが空気感染とかだったらどれぐらい恐ろしいでしょうか?
 映画に出てくるようなゾンビは多分存在しません。しかし、”老害”は存在しています。自分がそういう老害と同じになってしまうのか?そういう恐怖を感じます。「自分は違う!」って言い切れるほどの自身もありません。

ゾンビ(老害)にならない傾向と対策

 さて、風太郎は問題解決屋です。ここで問題を発見しました。問題は「自分が老害になること」です。よく勘違いされるのですが、「問題解決は問題が発生してから行うもの」という人がいます。
 そうではなくて「問題解決は問題を認識してから行うもの」です。ここで今、自分の老害化のリスクを問題として捉えました。捉えた以上はまず、何らかの成果に結びつく対策が打てます。

どうして老害になるのか?

 まずは、現状認識です。その視点から老害をよく観察しています。そうすると二つのパターンが見えてきました。

  • 同じ地位や立場に長期間(数年以上いる)
  • 仕事の役割とやり方にギャップがある(無能ではない)

 本来はここは定量的に見ていく必要があります。今回がブログネタのため定性的に定義しました。
 この事実から考えると、同じような状況の風太郎も危ないと考えました

なぜ老害になるか?

 次に、そうなるプロセスを考えます。要因解析という場合もありますが、今回はプロセスという言葉がいいのかと思います。 プロセスの中で書籍から「ここがポイント」と見つけたのは、
問題点:「昇格できない」というところです。
 ここでいい加減な問題解決を行うと
対策:昇進すること
 となります。笑ってしまいますが、こういう感じの問題解決はいっぱいあります。正直それができたら苦労はしないですよね。    書籍をよく読んで、対策の元ネタをさがします。その中でサラリーマンとして考えないといけないのはこの一言だと考えました。
「昇進と能力は無関係」
 サラリーマンだと次のような経験があると思います。

  • なんであんな奴が出世するんだ?
  • なんで俺が出世しない?

ですね。この本にも書いてあることと、自分の感覚では出世すべき条件は下記の通りです。

  • 周りにライバルがいないこと
  • 昇格すべきポジションが空いていること
  • 昇格をアピールできるような業務を行なっていること(偶然だったり、上司の意図だったり)

 いかがでしょうか?心当たりありますか?周りをよく観察してみましょう。そのような傾向があると思います。
 こういう状況の時あまりよくない心理状態になることにより老害化することになります。

対策の策定

 これで、現象が明確化され、原因もわかりました。そのよくない心理状態を脱出するにはどうしたらいいか?ということです。
 その方法は各人によって違うでしょう。そこに至る方法も、問題解決から導くことができます。  しかし、それを行うためには、もう少し考える材料が必要です。  機会があれば風太郎の「老害化未然防止」の記事でも書いてみたいと思います。

他人をバカにしたがる男たち 日経プレミアシリーズ

 

老害が会社を潰すのはこれが原因か? 「書籍:シャーデンフロイデ(他人を引きずり下ろす快感)」

自社の衰退を説明できるこの一冊

 Japan as No1と言われたのは1980年代です。経済侵略で大国となった未来日本を題材とした映画「ゴジラキングギドラ」の公開は1991年でした。多くのフィクションでは日本の未来は明るいものでした。
 残念ながら、そのような未来はやってきませんでした。メガゾーン23(1985年)で「過去で一番豊かで平和な時代」というのが当たっていたかの様に、日本経済は低迷しました。
 今までその低迷についていろいろな本がありました。この本はその原因を説明できる一つではないか?思える本です。「思える」と曖昧な書き方をしたのはこの本はマネジメントの本ではなく”心理学の本”です。心理学の本で企業の栄枯盛衰を論じた本を読んでなかったので、曖昧な書き方にしました。集団の心理や個人の心理が組織の問題点につながっているということがこの本に書いていあります。組織=会社としたときにこの本の内容が当てはまります。
 そういう視点でこの本を読むことによっていろいろ考えることができます。

マネジメントと心理学

 普通にいろいろなマネジメントの本を読んで感じる違和感は余りにも内容が理性的過ぎるのも一因かもしれません。
 失敗した事例も理性的に何を見落としたのか語っている場合がほとんどです。
 そういったマネジメントの本に飽きてきた頃、その中で今までと違うことを聞きました。ある官僚の人から「国のプロジェクトに出してもらう企業人はトップの人は困る。何故ならば彼らは成功すると思っているからだ。二番手、三番手がありがたい、失敗の経験があるから注意深く考え、勉強もするからだ」 という意味のことをおっしゃっていました。 
 そういうようなことを聞いていて、その心理状態に興味を持ち始めました。それだから心理学のこの本が心に刺さったようです。

心理学実験と実際の会社

 この本にはいくつもの心理学実験の内容が書いてあります。その中で二つほど引用してみます。
サードウェイブ実験 - Wikipedia
ラットパーク - Wikipedia  一つは高校の実験です。きっちりした心理学実験ではない様で、記録も曖昧です。後者はラットの練習です。この本で引用されている心理学実験は古いものが多いです。また、動物実験とかもかなりあります。理由は「人間を実験にすることの倫理問題」と「人間と動物の共通点」ということです。これは別の本に書いてあったことです。機会があればまた紹介しますね。
 前者の事例で重要なのは、人があるルールを強要されてその組織に所属すると一体感が生まれるということです。それが組織としてのパフォーマンスをあげるということになります。しかし、それはやがて内部ルールの暴走を産み、組織外への悪影響すら出てきます。
 後者の事例は不満があるときには麻薬に溺れるというラットの実験です。

 これを実際に組織の間で働いていた経験に当てはめるとぴったりくるものが多くあります。
 1980年代に日本が強かったというのは製造業です。どこの会社でも当たり前の様に「体操」してました。毎朝体操するルールなんです。その他もバカみたいなルールがありました。休みに日に半強制なマラソン大会みたいなのもあります。リアルにこんな感じでした。

tenshoku-web.jp

 アメリカの大手放送局が、ニュース番組の為に日本企業の体操のシーンを撮影にきたこともありました。その時は「日本人は勤勉です」なんて思ったものでした。実態は訳のわからないルールに縛られていただけなんですね。
 こういう風に組織の一体感があるとパフォーマンスがあがります。だから、改善とかうまくいったんでしょう。改善の現場にいた風太郎としてはそういう一体感が大事っていうのはすごくわかります。
 ただ、そういうのも限界があります。人間は同じ枠内で無限にパフォーマンスあげられるわけではありません。そうすると不満になります。今度はラットの出番です。
 バブル期に上昇を体験したおじさん世代です。若い人を目の前にして「今時の若いものは」とか、部下を前にして「僕が君ぐらいの地位の時には」とのきつい”ご指導”を浴びせます。この時に麻薬がでてるんですね(この本からの知識です)。
 人が攻撃的になって一方的に勝っているときに麻薬が出てきます。それに溺れてしまう様です。

ようするに、説教する老害は退屈して麻薬に溺れるジャンキーなんです
 なるほど、、、それは会社のパフォーマンス落ちるわけだわ、、、かなり納得できる現象が会社にある!とこの本から読み解くことができます。

心理学を学ぶということ

 こういう風に考えると、会社の中で起こっているいろいろな現象は心理学の面からわかりそうです。今までは、あまりそういう考え方をしていなかった風太郎には新鮮な本でした。
 心理学の本をその様に読んだことがなくて、たまたま今回こういう視点に気がつきました。たまたまKindleで安売りしていたから購入した本です。こういう本との出会いもいいですね。最近本を読むのが多く、多読乱読の状態です。そうするとこういういい本との出会いもあって楽しくなってきます。
 また機会があったらこんないい出会いを紹介したいと思います。

 数値の裏に潜む事実を見つけろ!「書籍:コンテキスト 思考 ─ ─ 論理を超える問題 解決の技術 」

表面的な「コンテンツ」でなくその裏側の「コンテキスト」を見つけろ  

 問題解決では問題から問題点を考えることが大事と言い続けています。
 この本も問題の裏に潜む問題点へのアプローチに参考になる本です。この本では数字で表すことのできるコンテンツと、コンテンツの裏側にある「コンテキスト」を対比させています。この対比が問題解決を行うための良い勉強になります。

コンテキストって何?それは結果に影響するなにかです。

 ここであまり馴染みのない「コンテキスト」という言葉について少し説明します。風太郎自身も「コンテキスト」という言葉には馴染んでいません。しかし、問題解決ではよく使われる考え方なのですぐに理解ができました。風太郎の理解した内容を説明します。

コンテキストを考えるための事例

 説明の方法として事例を考えて見ました。風太郎の専門外の事で事例を作って見ました。「え?専門外なの?レベル低いじゃん」と言われそうですね。これには理由があります。 futaro.hatenadiary.jp に書いた様によく知っていることは説明しにくいからです。

コンテキスト理解のための事例

<役割>

  • あるレストランチェーンの本部の経営方法を考えている。
  • 利益率は悪くないが、1店舗あたりの売り上げが競合他社と比べてよくない。
  • 1店舗あたりの売り上げを増やすことが与えられた使命である。

<やりかた>

  • 一人一人が売り上げをよくするために努力しようと呼びかける。(体育会系問題解決?これでなんとかなる様な問題ならば、今まで無視してきた上位陣が無能)
  • 競合他社との比較を行う。値段や量、店の雰囲気etcその上で、自社の店舗の対応を考える-値下げ/値上げ、量を増やす/減らすetc- (コンテンツ)
  • 事実(例えば上記の比較)を元に、裏側に潜む原因を探して行く(コンテキスト)

 という感じになります。一つ目はやりすぎるとブラック企業になります。
 二つ目は悪くはないのでしょう。独自性とかなく、売り上げも競合他社の平均並みを目指すなら、それでもうまく行かないことが考えられます。だいたいどこの会社も同じ様なことをやり始めますから。
 三つ目が大事になってきます。ここで感覚的に判断したら最初の例とあまり変わらない結果が出てくるでしょう。

コンテキストは問題の真因に迫る

 問題解決では「真因」ということが使われます。この真因を見つけるかどうかがポイントとなります。真因に対して対策を打つことが重要です。

 コンテキストを考えるということはこの真因を考えることと同義なのです。

 レストランチェーンの場合もいろいろ考えることになるでしょう。そして、その解は無数にあるでしょう。コンテキストを考えることにより、より深いレベルで対策を打つことができます。ほとんどの場合はその真因に対して手を打つことの方が投入するエネルギーも小さく、良い結果を得ることができます。

この本の良さはコンテキストの求め方にある

 この本ではコンテキストを求めるための道具を紹介しています。
 例えば3つのコンテンツ思考について述べています。  Surroundings( 環境)/ Soil( 土壌)/ Sun(太陽) です。  そのほか、知識じゃなくて教養を高めろ、目的を明確にしろなどいろいろな思考の道具類を紹介しています。また、教養がそのために必要だとも述べています。  さらには各章毎にまとめもあるので、一度読み終わって、後から読む直す時などに使えます。これも「良書」と言えるでしょう。

コンテキスト思考―論理を超える問題解決の技術

コンテキスト思考―論理を超える問題解決の技術

独り言!?自分自身への問いかけが問題解決の第一歩 「書籍:問題解決 自分のやっていることの9割を疑え」

 今日も自分にいろいろ問いかけています。独り言でぶつぶつと。いや、それはあやしいおじさんだろ!それじゃない!この本は真面目に問題解決について書いている本です。あやしいおじさんの事ではありません。
 この本ではイシューという問いかけが大事だと言っています。問題解決を行っている風太郎としてこれは有効な考え方の一つだと断言します。

この本でイシューの定義とは

イシュー とは 日本語 で 言う 課題 の こと で、 答え を 出せる 問い の こと です が、 ただ の 問い とは 違う 点 が あり ます。

そして、どの様に「ただの問いと違う」のか?

この よう に、 yes, no で 答え られる 問い の こと を イシュー( 課題) だ と 考え て ください。

 と記述しています。  

 このイシューまで落とし込んで行くことが、問題解決に大変役立ちます。
 それはなぜか?それは問題解決で大事なのはどこに問題点があるか?とそこを明確にする事です。このブログでも今までも言及していました。これからも言及していきます。そして、今まで読んだ問題解決の本で覚えている限り、最近読み漁ってる問題解決の本すべてでこれが書いてあります。

問題解決には多くの書籍の読込みと経験が必要な訳

 問題点を見つけることが大事だというと、「簡単だね、問題解決なんて、問題を起こしている問題点を見つけだしたらいいんでしょ」と思う人もいるかもしれません。問題点を見つけ出したら簡単という訳じゃありません。問題点を見つけ出すのが一番難しいからここが重要だと繰り返していうのです。
 一番難しいのはその問題と問題点の違い(これは本によっていろいろ表現が異なります)を自分で納得することです。風太郎は統計的品質管理の世界も足を突っ込んでいます。そこで教えていただいた先生から「君たちの言っていることは願望だ」「願望を直接解決しようとしてはいけない、機能を改善しないといけない」と何回も指導を受けました。それが、問題解決の問題(願望)と問題点(機能)ということに気がつくまでに十年ほどかかりました。
 そんなに時間がかかったのは「お前が無能だろう?」と言われるかもしれません。そう言われたら、その通りと答えるでしょう。実際に一気に理解している人もいます。しかし、これができない人も数多く存在しています。すぐに、習得できる人の方が少ないと考えます。おそらく普通の人はそう簡単に習得できないでしょう。多くの人は時間をかけて習得しています。
 できるだけ早くそれを理解する方法としていかに上手にイシューとして捉えるか?そういう考えは有効でしょう。 イシューを作ることは難しく、なんでもイシューにできるわけではないと考えます。そういう難しさを超えて問題解決して行くことが良い訓練になると思います。
 欲を言えばこの本はクリティカルシンキング中心の本です。そのため、イシューに関する解説は半分弱になっています。しかし、それでも十分価値のある本です。
 また、この書籍はKindleのみで出版されている様です。そのため、文章量の多くありません。読書慣れしてなくても読みやすくなっています。
 そういう読みやすい本だから読んで見て欲しいです。また2018年9月自伝ではKindleUnlimitedで読むことができます。

問題解決: 自分のやっている9割のことを疑え!

身につけ仕事や家庭で使いたいーーどんなときでもバッチリ伝わる!説明力があがるコツ

ああ、伝えることに関しては風太郎はお化け屋敷のおばけだったな。とこの本を読んでわかりました。
 この本を買って役に立つ人は、「伝えること、またはプレゼンテーションで苦労や失敗のあった人」ことですね。そういう失敗経験が人のある人にとってこの本が役に立ちます。

よく読むと、どこかで読んだことある文体と思い、よく著者を見ると
家庭教師の教え方を仕事へ!ーーどんな人にもピン!とくる教え方のコツ - OFFICE風太郎
の人でした。
 時々同じ著者だと内容が8割程度一緒なんていいうこともありますが、幸いにしてこの本はそんなことなくて助かりました。それでも同じ著者から同時期に2冊買うのはもったいないと考える人もいるかもしれません。そういう人は、こちらの本のほうがいいかと思います。

人が引き込まれる説明とは?

 人が引き込まれる説明。この本はこれを見事に実践しています。まず第一章を「プレゼンあるある」と言った感じでまとめられています。
 先ほど述べたように、この本を読む人は説明やプレゼンで失敗したことのある人でしょう。そういう人がまず引き込まれる構成になっています。それは、この第1章のタイトルを見れば大体わかります。

第1章 あなたは大丈夫? 伝わらない説明5つの特徴

 というタイトルです。5つのタイプがあれば一つや二つは当てはまるでしょう。これは「占い師が”あなたには悩みがありますね”と言って相手の心を掴む」(from昭和時代の都市伝説)のと同じやり方でしょう。自分の説明やプレゼンに満足していたらこういう本はまず読まないでしょうから。この本はこういう風に相手の心を掴む事が大事だと教えてくれます。
 ちなみに風太郎は次に何が起こるかわからない「お化け屋敷説明」ですね(*_*;

 また、問題解決を行っている風太郎としては「現状把握」が大事なので伝わらない理由を探しために考えて見るのはいいことだと考えました。そこでの観点からもこの本を読んで見ました。

説明力を上げるために

 この本では説明力を上げるためにいくつかのことをあげています。その中で話の構成方法もあげています。そこでは「よきナビゲータになれ」という言葉があります。
 この例えは風太郎が人にプレゼンのアドバイスをするときにも似たような表現を使います。元々はある学校の講義で先生から教えていただいたことです。
 その講義での例え方は「(目的地まで連れて行く)バスの運転手になれ」と言うことです。そのとき教えられたのは、「目的地を知らずにバスに乗らない」ということでした。
 同様のことは、この本を始め多くの本で述べられています。
この本では
全体ー部分ー全体と説明しろと言っています。
目的地の説明ー走行ー目的地への到着という手順と同様ですね。

そのほかに

50 「話が散らかる」のは準備不足のせい
51 よく知っていることは上手に説明できない理由

の二つです。両方とも心当たりあります。前者は準備でなんとかなります。また、このブログでも同様のことがおこっていますが、なれもあってかましになりました。
 なかなか難しいのは後者のよく知っていることを教える時です。少しずつ良くなっていますが、まだまだです。
 先程のプレゼンのコツのように自分の苦手な事の方が相手は納得してくれるようです。
 一方よく知っていることはあまり理解してくれません。
話が散らかるのと、この知ってることが説明できないの二つが混じってお化け屋敷説明になったようです。
 こういったパターンが多すぎて一つ一つのパターン毎の説明は少ないところはありますが、家庭教師らしく「個別指導」となる良い本です。

どんなときでもバッチリ伝わる!説明力があがるコツ

どんなときでもバッチリ伝わる!説明力があがるコツ