仕事の場で人に何かを教えることはありますか?あるいは伝えることは?子供への教え方っていうのは大人にも通じるんだなぁ、とこの本を読んで気がつきました。
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この本はタイトルの様に教える事だけじゃなく伝える事にも役立つ本です。
風太郎は人への教え方や伝え方に自信がありません。それでこの手の本はいろいろ読みます。一冊本を読むたびにちょっとづつ上達するかなぁ?と思います。
この本を書いた人
こういう人らしいです。
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家庭教師ということですね。私たちが仕事で相手するのは子供ではありません。しかし、意外と子供っぽいところもあるんですよ。
風太郎はこんな経験があります。製造部門の職長と仕事上で色々付き合いがありました。当時で50代ぐらいの人が多かったですね。その人からこういうことを頼まれました。
「風太郎くん、うちのショップ(作業者のグループ)でもXXXを購入できる様に予算なんとかしてくれないか?」
「はい、検討しますね。でもどうしてですか?」と尋ねると、
「他のショップでもみんな持ってるから」と答えられました。
”子供か!”と突っ込みそうでした。(突っ込みませんでしたが)
これは一つの事例です。彼らも多くの人の上司として父親の様な威厳(たぶん、自宅より職場の方が威厳があったでしょう)の様なものをもって部下に接していましたが、いろいろ子供じみた面を見させていただきました。
特に感情とか接し方を思い出すと情緒的な場面では子供と大きく違うことはなかったかな?と思います。
そういう事からもこの本は大人相手にも使えると考えます。
家庭教師の教え方は仕事の場でも通用する
この本は「心構え」から始まって「自分自身に対する問いかけ」と言った、王道の説明を基本にすすめていきます。
王道を辿りながら、書いた人が「家庭教師」ということで、一対一の教え方について紙面を割いています。
この人の教え方のうまさは、最初のところで片鱗が見えます。
なぜ、 教える のは 難しい のか?
● 教え 方 を 学ん だ こと が ない から
こう言われると”その気になります”。ほんと教え方が上手だと思います。
第3章からいよいよこの本の山場「タイプ別指導法」になります。大きく4つのタイプ
●文字タイプ
●音タイプ
●図・絵タイプ
●感覚タイプ
に分けています。この時に各タイプで
特徴/口癖/得意/弱点 の一覧を作って、その内容に合わせた指導方法を説明しています。一見このタイプ分けはどうかな?と思えますが、実際に本文を読むと納得感あります。
その後4章、5章と続いて、6章がユニークです。
あなたの周りのダメな人の対処法
理解力がない
アウトプットの質が悪い
自分から動かない
何度も教えているのに上手くできない
うだつの上がらない人はどうしたらいい
意外とこういう人間に対する説明は少ないので参考になります。
タイプ別で行動が変わるということについては、以前研修でこういう話を聞いたことがあります。内容は次の通りです。
- あるマネージャが部下に対しては同じ様に接していた。
- ある部下からは「XXXさんは冷たい」言われた
- 別の部下からは「XXXさんは構いすぎる」と言われた
ということです。このことから人によって対応は変えないといけないということがわかります。
この本は、そういうことをしっかり伝えてくれてます。
ただ、ここに書いてあるノウハウはじっくり考えて行える事でなく、とっさに行動しなければならないことがほとんどである。そのためすぐにこの通りに行動するのは難しい。しかし、内容は単純な事ばかりなので、ちょっとずつ実践していくために読むと良い本でしょう