OFFICE風太郎

日本のエンジニア、風太郎です。問題解決が飯のタネです。仕事や生活で問題解決を活用したり、問題解決の基礎となる統計とかデータ分析の話をしていきます

名言!アイスクリーム味のチャーハンー予定どおり進まないプロジェクトの進め方

アイスクリーム味のチャーハンを注文したことはないでしょう、でも似たようなことはやっている。 これはこういうことが書いてある本です。
Kindle Unlimited
 進まないプロジェクトの進め方という表題です。これは問題解決と密接な繋がりがあります。そのため、問題解決のカテゴリーをつけました。 なぜかというと問題解決の中の「未然防止(悪いことが起きる前に食い止める)」に繋がるからです。(ここでそれは問題解決じゃないんじゃないか!という意見もあります。今回は未然防止は問題解決に含めます)
 ある程度仕事に慣れてくると非ルーティンワークを任されることになります。毎年や毎回同じようなことしていても、実はことなることが発生するようなのを「非ルーティンワーク」とここでは呼びましょう。
 よくTVのCMで建設会社のCMがあります。一度ぐらいはみたことありませんか?次見たときは関心を持って見てください。若手でも指示しているようなシーンがあります。「ビルを建てる」っていうのはいつもやっていることです。しかし、ビルそのものは毎回違って、その度ごとに異なることが出てきます。このようなものが非ルーティンワークと言えます。  非ルーティンワークというとあまり使われない言葉なので、ここではこの本に合わせて「プロジェクト」と呼びましょう。

専門家を使うときの困難さ

 プロジェクトでは専門家を使う必要があります。よく仕事を教えるときに「自分でやったほうが早い」という言葉を聞きますが、このときはそんなことはありません。的確に指示を出す必要があります。ここで「アイスクリーム味のチャーハンを作れ」と似たようなことが発生します。
 ここで要望と要求という言葉が出てきます。問題解決の問題と問題点のようなものです。なかなか、この要望と要求をうまく使い分けるのは難しいです。これは訓練を繰り返す必要があります。これがすぐできるようになったら問題解決がすぐできるっていうのとほとんど同義です。
 要望をうまく要求に落とし込めないと、とんでも無いこと言い始めたりします。 ここで書籍の引用をしてみましょう。

「チャーハン ください。 味 は…… えーと、 アイスクリーム 味 で。 ちなみに うち の 子 は 卵 アレルギー なので、 代替 食 で。 味 には こだわり ます。 最近 流行 の エビ 風味 あん かけ チャーハン、 あんな 感じ が いい か なぁ。 何 か お薦め あり ます?   あ、 あと、 安く し てね!   盛り 付け は 綺麗 なのが 当然。 プロ な ん だ から、 そこ は 気 を 利か せ て いい 感じ に し て くれ たら オーケー です(^-^)」

 絶対おかしいと思います。しかし、専門家相手にしているとこれぐらいの知識の差があるのが当たり前です。そして、恐ろしいことにそういうことを私的してくれません。これは「発注者」と「受注者」の時が顕著です。言外になんとか指摘してくれることこともあります。そういう時でもこちらの方にそれなりの知識と、”なにかとんでも無いこといってるかもしれない”という構えがないと知覚することができません。
 反面同じ社内での場合は指摘も期待できます。そういうので鍛えることができればいいですね。

風太郎の経験でこういう人がいました。
その彼は当時20歳です。Just20歳でした。今度”成人式”という人です。年齢的には風太郎よりかなり下でしたね。 彼は業務上専門家に指示することが多い仕事でした。ちょうど先ほど述べた、CMの検査越会社の人をイメージしてください。社内なので、指示に対して”出来ないことは出来ない”と明確に言われることが多いです。そこで彼は相手の話をうまく聞き出して、こちらの要望をうまく要求に落とし込んでいました。当時風太郎は、その部署に移動したばかりで「すげー、二十歳の子がここまでできるんだ!とんでもない部署にきたぞ」と真っ青になった記憶があります。

問題解決では整理の方法も大事

 こういう風に的確にプロジェクトを進めるためには経験も大事です。その時に道具を使うと学習速度があがります。風太郎の昔の上司がこう言いました「経験というものはそこに長く居たことじゃない、どれだけ学んだかということだ」。全くその通りだと思います。  こういう風に未然防止のために経験から学ぶ(PDCAもその一種です)ことは非常に大事です。それを効率的に進める道具類は多くあります。また、それらの道具類は本来は未然防止のための道具なので、問題の発生自体も減少します。
 いろいろな道具が提案されています。自分の状況と能力にあった道具を使うことだと思います。また、初心者ではいくつか試してみるのもいいかと思います。 この本では、

プロジェクト の 失敗 要因 として、「 未知 変数」 や「 想定外」 への 対応 が 重要 で ある という こと を 述べ て き まし た。 ここ からは そうした 状況・事態 に 対応 する ため の 手法 について、 筆者 ら が 考案 し た「 プロジェクト 譜( 以下、 プ 譜)」 について 紹介 し ます。

とあります。続いて

  プ 譜 とは、 プロジェクト の ため の「 エディティング( 編集 的) ツール」 で あり、 その 目的 は 大きく 二つ あり ます。 一つ は、 プロジェクト における 状況 の 変化 や 関係 性 を 可視化 する こと で、 プロジェクト の「 問題」 を 理解、 解決 し やすく する こと。 もう 一つ は、 プロジェクト マネージャ として の 力量 を 上げる ため の 仮想 演習 を 行う こと です。 これら によって、 プロジェクト の 失敗 を 回避 し、 進め やすく する こと が 最終 的 な 目的 です。

 と未然防止のツールとして紹介しています。

 ただ、風太郎としてはこれらは学習を急速に進めるための道具として使えること勧めたいところです。 このようにプロジェクトの進め方として上手な例えといくつかの道具の紹介、使い方を説明している本です。Unlimitedで読むことができるのでかなりお買い得です。元々が千円台の本なので一冊購入してもいいかと思えるレベルです。

予定通り進まないプロジェクトの進め方

予定通り進まないプロジェクトの進め方

成功法則は決して残酷じゃないーー残酷すぎる成功法則

お店でありがとうというのは自分のために言うんです。それに気づいた一冊です。
 生きることに成功したくない人(または幸せになりたくない人と表現してもいいでしょう)はほとんどいません。この本は成功した事例を元にそれを実現する方法を語った本です。これ一冊でマニュアルにはなりませんが、参考になって、人生の中で読んでよかったなと感じさせる本です。

エビデンスと量にビビらなくてもいい

 エビデンスと量が多いから読むのが大変というカスタマーレビューがありました
 この本は成功するにはどうしていくか?事例を取り上げながら説明しています。確かに、なかなか内容の濃さやボリュームもあり読み終わるのに時間がかかり、いつも読んでいる本の数倍の時間がかかりました。
 時間がかかった理由はいくつもあります。特に時間がかかると感じたのは先ほど述べた様に事例です。事例というのは有名な人や、研究成果(書籍)について述べています。こういうところは読み飛ばしするのが難しくてしっかり読み込むことにより時間がかかります。
 この事例が”エビデンス”と書いてあるところです。有名人や書籍なので後から検証できます。その検証できるのが”エビデンス(証拠)”になります。エビデンスとして必要な人名、経歴などが書かれており、読むことに時間がかかりました。
 あと、量的にもボリュームあります。ページの分量は紙の本だと約400ページです。以前おはなした「どんな人にもピン!とくる教え方のコツ」が約100ページだからざっと4倍でしょう。
 このエビデンスとボリューム。先ほど述べたように、読むのが大変とかAmazonのカスタマーレビューにあります。しかし、このエビデンスと量については海外の学者の本だとちょっと多いかなぁ程度でしょう。今回は「ブロガー」であることと、出版社(訳者も)この手の本に慣れてないことから、こういう言い方になったのでしょう。前述のように書籍紹介のこの点はあまり恐れなくても大丈夫です。逆にこの手の本を読んだことのない人には適当な練習本になるでしょう。

作者がブロガーだから読みやすい

 どうして練習本になるか?これは作者がブロガーであることと関係しています。先ほど述べた学者の本の例として今まで風太郎が読んだ本の中で「ワイドレンズ」「ブルーオーシャン戦略」と比較して感じたのは次のことです。感じてるのは、書籍の内容が各部分で完結しているということです。
 そのため、キリのいいところまで読んで、ちょっと体力尽きかけてきたら他の本を読めばいいのです。実際風太郎も今月のセールの中で最初に読み始めた本にも関わらず、読み終わったのはこのブログの順番の通りでした。
 まぁ、オムニバス形式の本でも読んでいると思えばいいのでしょうか?
 そのように色々な内容があり、紹介するのは大変ですが、気に入ったところを2点ほど紹介します。

よきGiverであれ

 Giver(与える人)は成功すると書いてある。(別の本”GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)”からの引用)
また、感謝することは本人の幸せに繋がる。とも書いてあった。それは確かにそうだろうなぁと思う。
風太郎は「店員にありがとう」を言うタイプである。時折ネット記事を見ると「なんで店員にお礼なんか言うんだ?」というのがある。それはそれで理屈は通っています。ただ、「幸せそう」には見えません。なんだ、店員にお礼をいうのは自分の幸せの為にやっているんだなぁとわかりました。
 あと家事に対してお礼をいうのもそうですね。
「美味しいと言うのは義務」という主張に条件反射のように「義務なわけない」と反論する人を見て思ったこと。 - 主夫の日々
このブログでも家事に対するお礼の話しが出ていました。風太郎の場合は「美味しい」は評価なので、冷静に言いますが、お礼は言うようにしています。”言うようにしている”と言った時点でまだまだ不足なんでしょうけど。
 この本を読んで「お店でありがとうというのは自分のため」ということがわかりました。

裏切られたらどうしたらいい?

 以前ゲーム理論の本を紹介しました。
人生はゲームですよ - OFFICE風太郎
このゲーム理論には時間の概念がさほど入っていません。時間で重要なのは前の結果が今回の判断や結果に影響すると言うことです。それを勘案したシミュレーションの結果、基本Giverですが、裏切られたら

寛容なしっぺ返し戦略

 をとるべきと述べています。
その方がトータルで特典が高いということでした。
 また面白いのはそのような選択は「ほぼ全てのゲームで負けている」そうです。それでも結果としてトータルのスコアが高くなるそうです。「いい人」は得をするんですね、「いい人」すぎるとだめですが。

 このようにいろいろな成功法則が書いてあります。決して残酷ではありません。いくつか”自分には無理”と思うようなことがあっても、多くの事例が書いてあるので、どれか自分に相応しいものを選べばいいんです。
 
 とにかくかなり参考になる本なのでぜひ一読を!

残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する

残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する


 

俺の若いときはxxだったは禁句!ー問題解決の視点からー

 ついつい言いたくなる「俺の若い時は・・・」禁句ですよね。今朝も上司とやり合いました。風太郎が「若い世代にこういう仕事はやらせたくない」というと上司は「いや俺の若いときは・・」となりました。正確にいうと、それに対してやり合ったというより、やんわりとさせないと断言しました。なぜ噛みつかなかったかというと、風太郎もよく「俺の若いときは・・」といってしまうからです。

 問題解決やっていると一番大事なのは現状を冷静に分析する事です。状況を分析せずに「俺の若いときは」と言って指示しても絶対に上手く行きません。その最たる事例が「俺の若いときは・・・だから××しろ」です。この言い方はコミュニケーション上でも大変悪い言い方ですが、それはまた別にお話しします。

これはまずいとおもったおじさんの事例

 以前読んだある社長のブログに次の様なことが書かれていました。

  1. 自分はいま社長をやっている(自分の若い頃の話が出てくるから、独立企業家か?)
  2. 優秀だと思っている部下に仕事を任せている。
  3. その任せられた人は過去は退職、病気による休職者が多く、今はその部下ともう一人だけしかいない
  4. 忙しくて対応できないという部下が相談する
  5. 業務を効率化してやってくれ!「私はずっとそうしていた」
  6. しかしその部下は退職した。目をかけていたのに残念だ

   以上です。
さて、ここで問題解決の視点からダメ出ししたいところがいくかあります。

問題解決の視点から

 まず第1に問題を問題と認識していないところです。
 ほぼ全員が退職や休職していることを問題と捉えないのでしょうか?従業員、しかも、「優秀で仕事を任せられる」従業員が全員やめていくのは会社としての損失です。これを問題として捉えずに部下の能力のせいだというのはダメでしょう。それが部下の能力のせいならば自社の採用能力か指導に問題があります。そこを問題として捉えられない「社長の存在が問題」です。損失が起こっている以上は問題と捉えて分析すべきです。

第2としては、自分が若い時できたからというところです
 それほ問題として捉えてなければあとはできないのも当然ですが、「私はずっとそうしていた」というところが大変まずいです。
 
昔と今が同じ仕事だと思っていることがダメです。そういう会社トップの元では会社の存在すら危なくなります

 仮に今と変わらなかったとしても、それは社長になる人材だからできたのかもしれません。「俺ができたから、お前もできる」わけないです。できるからあなたは社長なんでしょ!と突っ込みたくなる。

問題解決の視点から部下の退職、休職を考える

 これを「本人の責任」というのは管理者としての業務を果たしていないでしょう。会社として戦力がダウンしことになるのですから。ここを「問題」と捉えてください。
 ただ、直接の問題と捉えるのではなく、「プロジェクトが遅れる」「品質が下がる」「コストがアップする」などの原因として問題ととらえてもOKです。
 多くの会社では従業員のメンタル問題は対応されています。これは大幅な戦力のダウンになるためです。同様に怪我、病気等身体的な問題にも気をつけましょう。こちらも戦力ダウンとなるのは同様です。

大事なのは事実を冷静に掌握すること

 今回はここに一番まずいところがあります。まぁ、「問題を明確にしていない」時点で非常にまずいところがありますが、せめて調査をしろとか、相手の話しをよく聞かないとと思います。
 従業員が辞めていくことをおかしいと思わないといけません。
 ここで、おかしいと思わなかったとしても、上記のように具体的になんらかの経営へのダメージを問題と知覚しないといけないです。

まとめると「俺の若い時はXXXだから、〇〇だ」というのは「何も見ていない(考えていない)」ということです。それは問題解決の視点を含め、色々な面から「ばーか」と言われる様な行為です。

何かやる前に何かをやめようーーマンガでわかる「やめる」習慣

Kindle月替りセール2018年9月
この本は

やめる

っていう単語に惹かれて購入しました。元々の本(マンガでないもの)はそれなりに売れている本らしいですが存じ上げませんでした。
いろいろな本が「やること」に注力しています。しかし、なんでもかんでもやれるわけなくて、何かをやめることが大事です。
 仕事でもそうですね、風太郎は新しい(それなりに時間のかかる)仕事がくると上司に必ずこう言います。
 「わかりました、それでは今までの仕事で何をやめましょうか?」と(嫌な部下です)
 とは言え、これでやめたことは一つもないです。それほどなにかをやめることは大変です。

 仕事以上に習慣はなかなかやめられません。それでも、何かをやめたいと考えている人に対しておすすめです。
 習慣と言えば、風太郎自身も数年間ネットゲームに凝っていました。課金は月に多くても3000円、だいたい1000円だから大したことなかったのです。それでも、数年だから数万円となります。その金額より重大なのは、相当な時間をつぎ込んでいました。1日に2時間程度です。さらにイベントだと終日付きっ切りです。
 さらに時間をかけそうな雰囲気でした。そして、ふと気が付いたのです。

  • 最近どれだけ本読んんだかな?
  • 最近どれだけ学んだかな?

 本を読むこと/学ぶこと この二つが今までの人生の中で貴重な資源でした。それをやめていたら自分の将来が「ヤベーこと」になります。「大変まずいこと」になるよーということです。
 そこで、それをやめるためにいくつかのことを行いました。一生懸命考えたその方法と、同じ内容がこの本には書いてあるのです。もっと早く読んでいたら良かったと思います。

この本に書いてあること

何人かの登場人物が出てきます。それぞれやめたいことは

  • 間食
  • 夜更かし
  • 仕事の先送り 

 などです。
この本にいくつかのポイントが書いてあります。その中で、特にここで紹介したいのは

 です。
 なぜこの二つが重要かということを考えて見ます。

 まず、「やめる理由」です。
実は「やること」より「やめること」の方が大変難しいです。これが簡単なら世の中に中毒者などいません。
書籍では「骨太の理由」と書いてありました。やめるための自分が十分納得できる理由が必要です。
結構これが大変なんですよね。どうやって見つけるか?かなり悩みます。
風太郎の場合は「自分の描いたキャリヤイメージが達成できない」というのが理由でした。
どう考えても一週間に20時間近い時間をゲームをやめること以外に捻出できませんでした。
「やめる」ことに限らず、理由や目的をしっかり納得することは大事です。そして、それを力強く行なっていくためには「自分が納得できる」ことが大変重要になります。
 上記の理由も他の人には大したことないでしょう。それでもいいんです!自分にとっては大変大事な理由であることなんです。

次にボトルネックとセンターピンです。これも問題解決でもよく大事なことと言われていることです。
この書籍のボトルネックはちょっと意味が違って「最大の障害」という感じで書かれていました。
センターピンは「ここをよくしたら全体がよくなるところ」です。
 かなりその二つを明確にするのは大変です。それでも考えて見つけることが大事です。そういう時には問題解決ストーリが役にたつかもしれませんね。

 とにかく「やめる」っていうのは大変なことです。それをある程度パターン化してくれているのがこの本のいいとこでしょう。買ったから何かの習慣を簡単に止められる訳ではありません。
その点はよく留意しましょう。それでも参考書として手元に一冊あって良い本です。
 

読みづらいが内容の良い問題解決本ーー戦略思考コンプリートブック

Kindle Unlimited
 この本は読んで学ぶというより実践しながら覚えていくことにややシフトした本だ。  この本も想定読者がどこを狙っているのかわかりにくい本だ。  あえてターゲットを明確にするならば、初心者から中級者に移りつつある人だろうか?
###この本の内容  序章~第1章で概要を説明してその後第2章~第5章までトレーニング的な内容が続く、そして最後は終章でまとめる。内容がしっかりしているため「これ独学でやれるのか?指導してくれる人なくていいのか?」と思うところもあるが、全体の内容も流れも良い。演習事例は必ずしもストーリ展開のあるものではない。これは惜しまれるものの、そうそうそんな事例が載っている本などまずない。これは全体のレベルが高いことによる期待値のあげすぎだろう。ツール(手段・道具)も別立てでまとめられている。  このようにポイントを押さえている本だが、少しばかり残念な事がある。それはやたらとカタカナ言葉が多いことだ。

戦略思考はビジネスパーソンの思考のOS(オペレーティング・システム)だ。それに対して、財務、マーケティング、製造、人事などの専門知識は、OSの上で動く個別のアプリケーションだ 。 (序章)

また、第4章のあとにはイシューツリー作りに使える「論点分解ツール」、第5章のあとには仮説を検証するのに使える「仮説検証ツール」をつけた。 (第1章)

 この様に普通の文章よりカタカナが多くなっている。多くの場合カタカナ=その世界での専門用語である。  例えば前半の引用はITに関してある程度の知識がないと理解出来ない。  ただあまり難しい言葉は出てこないので少し問題解決の本を読んである程度概念とは言葉を理解できた人にはいい書籍である。

まとめ

 最初は「ルー大柴」みたいな本だなぁ、読みにくいなぁと感じた。しかし、今回ブログ作成の為に読み直すとかなりわかりやすい感じた。  その読みにくささえなければ本当に良い本である。問題解決に取り組んでいる人。問題解決を行おうとしている人はカタカナ言葉を乗り越えて読んで欲しい本である。

問題解決の初心者にいい本!?ーー図解&事例で学ぶ問題解決の教科書

Kindle Unlimited
 問題解決って、いろいろな本が出ています。そういうので役に立つ本はないか?と思っていろいろ読んでいます。この本もその中の一つです。 図解&事例で学ぶ問題解決の教科書 って書いてあることから、初心者向けの本として書かれているようですね。
 一通り読んでこの本は、「確かに初心者向け」の本です。 その、初心者って言っても色々なレベルがある、この本は問題解決を勉強して、少し使ったことのある人が読むと良い本ですね。 以前紹介したゲーム理論の本の本を思い出しました。正しいことが淡々と記述されている本です。そのため、全体として盛り上がりに欠ける。また、書籍を売るための宿命的だろうか?どうしてもフレームワークだとかそういう手段面の話が多くなる。 これは以前の風太郎のブログの人生はゲームですよ - OFFICE風太郎にも似ています。

 初学者は(この本で初めて問題解決を学ぶ人)にはおすすめできない。初心者(問題解決を学び始めた人)で、何度か実行経験のある人にオススメの本である。

この本の概略

 第1章で「問題解決とは」を論じて、第2章「まずは仮説を立てる」となる。 その第1章で問題解決の8ステップ、5ステップ、3ステップについて図示している。
 これは初学者には非常に大事なところです。問題をかかえていると、つい「自分は他の人と違う」と思いがちです。しかし、同じ様なことは沢山あります。(失敗学などではこれを上位概念と呼びます)同じフレームワークで思考する力を鍛えてんいくことが問題解決力を上げることになります。そのため多くの会社では先に上げた3種類の方法の中で一つだけを徹底して教えます。 
 そのため、初学者はこのステップ、思考のためのフレームワークを覚える事が大事です。
そこまでは、初心者向け書籍としてよかったのですが、 この本はその後分析方法などの説明に入ります。それが色々な種類があります。正直初心者の中でも、経験のない人には盛り沢山すぎでしょう。
 そして最後(第8章)が定着に向けての解説です。この最後の章があることで「この本は誰向けの本?」と悩んでしまうことになります。 すごく微妙な表現ですが。「問題解決の結果を定着」させるのと「問題解決を定着」させるのは全く異なり、後者がかなり難しいことです。そこまで言及するのは難易度が高いでしょう。

この本の使い道

 問題解決に限らず、いろいろなことを学んで進めていくと壁にぶち当たります。その時に自分で考えるのは当然として、助けになるものがあります。それは大きく三つです。「手段」「事例」「指導者」です。
 書籍では主に手段を知ることができます。これがこの本の使い道でしょう。
 風太郎も仕事を行う上で問題解決をベースにいろいろ行なっています。その時に悩んでいろいろな手段を用いています。うまく解決できないときは新しい手段を探します。今の時代はインターネットを使って情報収拾を行うことが多いのは風太郎だけではないでしょう。しかし、こうった問題解決の方法論を一括して紹介しているとはなかなか見つけることができません。そこで、書籍の活躍です。以前読んでおいた書籍や、必要に応じて書籍を購入してもっともふさわしい手段を用いるようにしています。
 そういう時のため、このような書籍を何冊か手元に置くのはいいでしょう。

まとめ

 問題解決を行うためには、知識と実戦経験が大事です。その時に必要な知識レベルは、その人の状態によって変わります。その中には色々な手段を使うことも大事です。この本はそういう手段の一覧表として使うことに向いています。

 

全てのエンジニアに使える道具

エンジニアの資格

 「エンジニアの資格」そんなものはありません!というのは、言い過ぎですね。ここで正確にいうと「エンジニアと名乗るための国家資格などはありません」ということです。技術士やIT関係などいろいろな資格があります。技術系大学というものもあります。しかし、それはエンジニアを名乗る資格ではありません。エンジニアと呼ばれたら、もう今日からエンジニアなんです。 しかし、エンジニアとして生活を維持していく為には多くの業務をこなしていく必要があります。その為にはいろいろな道具が必要となってきます。



 以前こういうエンジニアの方と会いました。

  • Aさん:理系大学を卒業。その後フリータとして数年過ごし、その後エンジニアとして就職
  • Bさん:普通科高校を卒業、その後数年エンジニアとして業務を実施

 風太郎が会った時はAさんは就職したばかりでした。正直全く使えませんでした。大学時代に学んだことを忘れているだけでなく、エンジニア業務に対する問題解決、課題達成のプロセスが思い浮かばないようでした。 それに対して後者の人はその逆でした。実行もしっかりしてくれました。
 この様に学歴や職歴関係なくエンジニア名乗ることはできます。しかし、実績や周りの評価は差が出ます。
これはエンジニアだけでなくて仕事に就く人はみんな同じだと思いませんか?
 今回の場合はどこが違うのでしょうか?原因としてはエンジニアとしてのキャリアの差です。それがどのような違いになったのでしょうか?

エンジニアにとって一番大切なもの

 これはエンジニアリングをを行うためのプロセスを思いついて実行することです。これは一つ一つの仕事をこなして実力を高めていくことでしょう。しかし、闇雲に仕事をやれば実力がつく訳ではありませんそれにはいくつかの理由があります。 仕事を行なっていくには次のようなことをしないといけません。

  • 仕事の成果:仕事として行い続けていくためにはある程度の結果とスピードを要求される
  • 自分の成長:業務を通じての成長が速い必要がある
  • エンジニア以外の要素:コミュニケーションや、組織を動かす力など、技術以外の仕事がある

 ということです。 こういった事を意識して仕事を進めて行くことが大事です。風太郎が新人だったころ上司から経験長いだけではベテランにはならん!と言われたことがあります。確かにその通りだと今思います。  世間が動いている以上、働くことは下りのエスカレータを登るようなことなので、スピード感は必要です。才能でこなしていくこともいいと思います。しかし皆 その為に道具が必要です。

道具とは?

 その必要なスピード感を手に入れるために道具を用いていきます。道具というと一般的に何らかのモノをさします。エンジニアで一番使うのはコンピュータなどのIT機器でしょうか?昔ならばエンジニアは腕一本(+筆記具)で成果を出せていけましたが、今はコンピュータの使いこなしが大事です。コンピュータにはソフトが必要ですよね?このブログを読めているのはサーバー、インターネット、クライアント(PCやスマホなど今あなたが触っているもの)がハードです。それに対して、それを動かしているのがソフトウェアです。
 人が仕事する時もソフトウェアに相当するものがあります。コンピュータのソフトウェアを作るときにはいろいろなライブラリやそれを作るための道具があります。同じように人というものに対する思考というソフトウェアを作るための道具が存在します。 その道具の一部を紹介しましょう。
風太郎が主に使って専門としているのは 問題解決、トヨタ生産方式、品質管理、統計的品質管理、品質工学、制約理論(TOC)などといったものです。

道具のひとつとして、問題解決について先日このブログで、言及したことがあります。その問題解決の視点でニュースなどを聞いていると、多くの場合は「問題」「問題点」区別ができていなかったりします。 例えば、このブログを始める時にも問題解決を使っています。
問題:ブログが書けない とします。これを裏返したら、一生懸命ブログを書くということになります。これはあまりいい対策ではありません。通常は問題を発生させている原因問題点に落とし込みます。その為に、いろいろ現状を解析していきます。細かい分析は置いておきますが、問題点としてあげたのは「文章の質と量が維持できない」ということでした。さらに原因を分析して、その解消の為にいくつかのことを行なっています。
 問題解決を行なっていると自然に問題に対して問題点はなにか?ということを自然に考えられるようになります。

このブログではこういった道具に対して、いろいろ説明していく予定です。