OFFICE風太郎

日本のエンジニア、風太郎です。問題解決が飯のタネです。仕事や生活で問題解決を活用したり、問題解決の基礎となる統計とかデータ分析の話をしていきます

個人の事例から学ぶ力のある人が読む本ーーコミュ障のための聞き方・話し方 人と会っても疲れない

Kindle月替りセール2018年9月
 月替りセールで読みました。やはりコミュニケーションと付いて値段が安いと、簡単にワンクリックで購入しちゃいます。それだけ自分のコミュニケーション能力に不足を感じています。同じ様な本を買うのは、また別の理由もあります。それについては下の方で話をしますね。

 自分のコミュニケーション能力に満足している人はまずいないと思います。コミュ障に限らず、コミュニケーションに不満足な人は見て欲しい本です。ただ、だれでも見て参考になるとは思えません。この本を読んで、参考にできる人は、本の事例が自分に当てはまる様に考えられる人になります。
 多くの本が自分の体験を元に書かれていて、この本もその中の一つです。ですから多くの研究成果のように一般的に言えることではありません。それに自分のコミュニケーションに不満足としてもいろいろな不満足があると思います。一般的に〇〇だからというのは役に立たないことが多いでしょう。あくまでもこれは一つの事例、考え方だ。という意識を持ってこの本を読むことをお勧めします。

この本で書かれていること

 まずタイトルが秀逸です。「人と会っても疲れない」となっています。これって重要な要素だと思いませんか?仕事でも生活でも人と話さないなんていうことはできません。できたらずっと一人で居たいけどそういうわけには行きません。あんまり気を使っていると疲れます。コミュニケーション大好きな人はいいですが、コミュ障の人はそんなことで疲れたくないでしょう。いろいろなコミュニケーションの本あります。その中でこの本のサブタイトル「人と会っても疲れない」に惹かれました。
 ここで章立てを書きます。

第1章 コミュ障で何が悪い
第2章 地雷を踏まない聴き方のルール
第3章 「自称コミュ障」が身に付けたい伝え方
第4章 シチュエーション別アドバイス
第5章 心に刺さったピンの外し方
おわりに コミュ障脱出ゲームを始めよう。

 となっています。ポイントは第2章と第3章です。「聞き方」「話し方」が書いてあります。これがポイントなのは当たり前といえば、あたりまえです。この本の特徴として2点あります。

  1. 一流を目指さない
  2. 個人視点である

 多くの書籍がかなりレベルの高い人を対象にしている様な気がします。そうすると頑張ってもできません。普通の人ぐらいを対象にしてくれるとありがたいです。
 特にこの書籍のメインターゲットは「コミュ障」なんですから、少なくとも普通の人向け、できたらもっとレベルの低い人向けに書いてくれたら助かります。その点この本は対象と内容が会っている本です。

そう、この本は普通の人が普通に生きていくためのことを書いてあります。
 この点も大事です。一部の人ができるから「一流」なんです。だれでもできるわけじゃありません。そこを一流の人しかできないようなことを書かれても困ります。
 そして「個人視点」であることです。どこでも通じる様なことってすごく理解しにくいんです。例えば、数学とか理科(特に物理)ありますよね?あの数式とか理論は世界中に通じます。宇宙のどこでも通じます。しかし、その分かり難いこと分かり難いこと、そういう面で個人の体験を持ち出すのは分かりやすくなります。
 これは風太郎も失敗経験あります。技術的な話で経験したことです。人に説明するときにできるだけ”分かりやすく伝える”ために理論を中心に話ししました。相手は分かり難い顔をしています。「これはいかん」とさらに理論を「詳しく」話しました。余計分かり難い顔をされました。結局理解してもらえませんでした。
 別の機会にちょうど同じ様な話をしたときに、「〇〇の場合は、××したら△△になる、なぜかというと・・・」という展開だとわかってくれました。こういう風なことから

人は理屈でわかってくれない、事例(ストーリ)でわかってくれる

とういうことを理解しました。
 この本でも、著者の経験談が書かれています。これがベストセラーになる様なものなら、色々な人のことが書かれているでしょう。でもそうじゃないんです。

コミュニケーションの本は個人の体験が書いてある本がいいんです

なぜかというと、コミュニケーションの場合に難しいことの一つは感情です。それは一般論や理屈では分かり難いことです。そこで個人の体験を知ることが大事です。
 そうすると一つ問題があります。人によって違うんですよ、経験も性格も!風太郎の場合はできるだけ多くの本を読むことにより、「自分ならどうできるか?」と考えます。
 この個人の体験を自分のものにするには、人によってやり方は違うはずです。そういうことができる人が読むと良い本になります。できない人はこの手の本を多く読むと慣れてくるでしょうか?
 この本は軽く読める本なので、読むことの経験値をあげたりするにも良い本です。