OFFICE風太郎

日本のエンジニア、風太郎です。問題解決が飯のタネです。仕事や生活で問題解決を活用したり、問題解決の基礎となる統計とかデータ分析の話をしていきます

読みづらいが内容の良い問題解決本ーー戦略思考コンプリートブック

Kindle Unlimited
 この本は読んで学ぶというより実践しながら覚えていくことにややシフトした本だ。  この本も想定読者がどこを狙っているのかわかりにくい本だ。  あえてターゲットを明確にするならば、初心者から中級者に移りつつある人だろうか?
###この本の内容  序章~第1章で概要を説明してその後第2章~第5章までトレーニング的な内容が続く、そして最後は終章でまとめる。内容がしっかりしているため「これ独学でやれるのか?指導してくれる人なくていいのか?」と思うところもあるが、全体の内容も流れも良い。演習事例は必ずしもストーリ展開のあるものではない。これは惜しまれるものの、そうそうそんな事例が載っている本などまずない。これは全体のレベルが高いことによる期待値のあげすぎだろう。ツール(手段・道具)も別立てでまとめられている。  このようにポイントを押さえている本だが、少しばかり残念な事がある。それはやたらとカタカナ言葉が多いことだ。

戦略思考はビジネスパーソンの思考のOS(オペレーティング・システム)だ。それに対して、財務、マーケティング、製造、人事などの専門知識は、OSの上で動く個別のアプリケーションだ 。 (序章)

また、第4章のあとにはイシューツリー作りに使える「論点分解ツール」、第5章のあとには仮説を検証するのに使える「仮説検証ツール」をつけた。 (第1章)

 この様に普通の文章よりカタカナが多くなっている。多くの場合カタカナ=その世界での専門用語である。  例えば前半の引用はITに関してある程度の知識がないと理解出来ない。  ただあまり難しい言葉は出てこないので少し問題解決の本を読んである程度概念とは言葉を理解できた人にはいい書籍である。

まとめ

 最初は「ルー大柴」みたいな本だなぁ、読みにくいなぁと感じた。しかし、今回ブログ作成の為に読み直すとかなりわかりやすい感じた。  その読みにくささえなければ本当に良い本である。問題解決に取り組んでいる人。問題解決を行おうとしている人はカタカナ言葉を乗り越えて読んで欲しい本である。

問題解決の初心者にいい本!?ーー図解&事例で学ぶ問題解決の教科書

Kindle Unlimited
 問題解決って、いろいろな本が出ています。そういうので役に立つ本はないか?と思っていろいろ読んでいます。この本もその中の一つです。 図解&事例で学ぶ問題解決の教科書 って書いてあることから、初心者向けの本として書かれているようですね。
 一通り読んでこの本は、「確かに初心者向け」の本です。 その、初心者って言っても色々なレベルがある、この本は問題解決を勉強して、少し使ったことのある人が読むと良い本ですね。 以前紹介したゲーム理論の本の本を思い出しました。正しいことが淡々と記述されている本です。そのため、全体として盛り上がりに欠ける。また、書籍を売るための宿命的だろうか?どうしてもフレームワークだとかそういう手段面の話が多くなる。 これは以前の風太郎のブログの人生はゲームですよ - OFFICE風太郎にも似ています。

 初学者は(この本で初めて問題解決を学ぶ人)にはおすすめできない。初心者(問題解決を学び始めた人)で、何度か実行経験のある人にオススメの本である。

この本の概略

 第1章で「問題解決とは」を論じて、第2章「まずは仮説を立てる」となる。 その第1章で問題解決の8ステップ、5ステップ、3ステップについて図示している。
 これは初学者には非常に大事なところです。問題をかかえていると、つい「自分は他の人と違う」と思いがちです。しかし、同じ様なことは沢山あります。(失敗学などではこれを上位概念と呼びます)同じフレームワークで思考する力を鍛えてんいくことが問題解決力を上げることになります。そのため多くの会社では先に上げた3種類の方法の中で一つだけを徹底して教えます。 
 そのため、初学者はこのステップ、思考のためのフレームワークを覚える事が大事です。
そこまでは、初心者向け書籍としてよかったのですが、 この本はその後分析方法などの説明に入ります。それが色々な種類があります。正直初心者の中でも、経験のない人には盛り沢山すぎでしょう。
 そして最後(第8章)が定着に向けての解説です。この最後の章があることで「この本は誰向けの本?」と悩んでしまうことになります。 すごく微妙な表現ですが。「問題解決の結果を定着」させるのと「問題解決を定着」させるのは全く異なり、後者がかなり難しいことです。そこまで言及するのは難易度が高いでしょう。

この本の使い道

 問題解決に限らず、いろいろなことを学んで進めていくと壁にぶち当たります。その時に自分で考えるのは当然として、助けになるものがあります。それは大きく三つです。「手段」「事例」「指導者」です。
 書籍では主に手段を知ることができます。これがこの本の使い道でしょう。
 風太郎も仕事を行う上で問題解決をベースにいろいろ行なっています。その時に悩んでいろいろな手段を用いています。うまく解決できないときは新しい手段を探します。今の時代はインターネットを使って情報収拾を行うことが多いのは風太郎だけではないでしょう。しかし、こうった問題解決の方法論を一括して紹介しているとはなかなか見つけることができません。そこで、書籍の活躍です。以前読んでおいた書籍や、必要に応じて書籍を購入してもっともふさわしい手段を用いるようにしています。
 そういう時のため、このような書籍を何冊か手元に置くのはいいでしょう。

まとめ

 問題解決を行うためには、知識と実戦経験が大事です。その時に必要な知識レベルは、その人の状態によって変わります。その中には色々な手段を使うことも大事です。この本はそういう手段の一覧表として使うことに向いています。

 

全てのエンジニアに使える道具

エンジニアの資格

 「エンジニアの資格」そんなものはありません!というのは、言い過ぎですね。ここで正確にいうと「エンジニアと名乗るための国家資格などはありません」ということです。技術士やIT関係などいろいろな資格があります。技術系大学というものもあります。しかし、それはエンジニアを名乗る資格ではありません。エンジニアと呼ばれたら、もう今日からエンジニアなんです。 しかし、エンジニアとして生活を維持していく為には多くの業務をこなしていく必要があります。その為にはいろいろな道具が必要となってきます。



 以前こういうエンジニアの方と会いました。

  • Aさん:理系大学を卒業。その後フリータとして数年過ごし、その後エンジニアとして就職
  • Bさん:普通科高校を卒業、その後数年エンジニアとして業務を実施

 風太郎が会った時はAさんは就職したばかりでした。正直全く使えませんでした。大学時代に学んだことを忘れているだけでなく、エンジニア業務に対する問題解決、課題達成のプロセスが思い浮かばないようでした。 それに対して後者の人はその逆でした。実行もしっかりしてくれました。
 この様に学歴や職歴関係なくエンジニア名乗ることはできます。しかし、実績や周りの評価は差が出ます。
これはエンジニアだけでなくて仕事に就く人はみんな同じだと思いませんか?
 今回の場合はどこが違うのでしょうか?原因としてはエンジニアとしてのキャリアの差です。それがどのような違いになったのでしょうか?

エンジニアにとって一番大切なもの

 これはエンジニアリングをを行うためのプロセスを思いついて実行することです。これは一つ一つの仕事をこなして実力を高めていくことでしょう。しかし、闇雲に仕事をやれば実力がつく訳ではありませんそれにはいくつかの理由があります。 仕事を行なっていくには次のようなことをしないといけません。

  • 仕事の成果:仕事として行い続けていくためにはある程度の結果とスピードを要求される
  • 自分の成長:業務を通じての成長が速い必要がある
  • エンジニア以外の要素:コミュニケーションや、組織を動かす力など、技術以外の仕事がある

 ということです。 こういった事を意識して仕事を進めて行くことが大事です。風太郎が新人だったころ上司から経験長いだけではベテランにはならん!と言われたことがあります。確かにその通りだと今思います。  世間が動いている以上、働くことは下りのエスカレータを登るようなことなので、スピード感は必要です。才能でこなしていくこともいいと思います。しかし皆 その為に道具が必要です。

道具とは?

 その必要なスピード感を手に入れるために道具を用いていきます。道具というと一般的に何らかのモノをさします。エンジニアで一番使うのはコンピュータなどのIT機器でしょうか?昔ならばエンジニアは腕一本(+筆記具)で成果を出せていけましたが、今はコンピュータの使いこなしが大事です。コンピュータにはソフトが必要ですよね?このブログを読めているのはサーバー、インターネット、クライアント(PCやスマホなど今あなたが触っているもの)がハードです。それに対して、それを動かしているのがソフトウェアです。
 人が仕事する時もソフトウェアに相当するものがあります。コンピュータのソフトウェアを作るときにはいろいろなライブラリやそれを作るための道具があります。同じように人というものに対する思考というソフトウェアを作るための道具が存在します。 その道具の一部を紹介しましょう。
風太郎が主に使って専門としているのは 問題解決、トヨタ生産方式、品質管理、統計的品質管理、品質工学、制約理論(TOC)などといったものです。

道具のひとつとして、問題解決について先日このブログで、言及したことがあります。その問題解決の視点でニュースなどを聞いていると、多くの場合は「問題」「問題点」区別ができていなかったりします。 例えば、このブログを始める時にも問題解決を使っています。
問題:ブログが書けない とします。これを裏返したら、一生懸命ブログを書くということになります。これはあまりいい対策ではありません。通常は問題を発生させている原因問題点に落とし込みます。その為に、いろいろ現状を解析していきます。細かい分析は置いておきますが、問題点としてあげたのは「文章の質と量が維持できない」ということでした。さらに原因を分析して、その解消の為にいくつかのことを行なっています。
 問題解決を行なっていると自然に問題に対して問題点はなにか?ということを自然に考えられるようになります。

このブログではこういった道具に対して、いろいろ説明していく予定です。

今が不満足?そこに問題があります。

問題があるのは良い事です

今何かに不満があるとします。不満をそのままにしておきたくないと思ったら、それを問題と捉えましょう。そうすれば解決の道筋を考えることができます。不満や不安のままではそれを良くすること、解決する事は出来ません。 だから、 問題があるのはいいことです。

「問題があるのはいいことです」
あるセミナーで講師の方がこう話しました。風太郎は当然という顔をしました。ですが、講師はこう続けました。
 「多くの人は問題があるのは悪いことだと思っています」と。
 それに驚いて周りを見渡しました。確かに、周りの人は講師の言葉に頷いています。
 また、現実には問題隠しという言葉があります。  やはり、問題を悪いこと考えているためでしょうか?
 そこで、問題は悪いことではなく、問題を問題として認識しないとよくしようというモチベーションを得るための物と捉えたらどうでしょうか?

問題解決を重視するある会社でこういう話があったそうです。
部下が上司に対して 「特に問題はありません」 と報告したら 「バカかお前は?問題がないと言うお前が一番の問題だ」 と言い返されたとそうです。  そう、その会社にとって問題があるのはいいことなのです。
 それでもやはり、上司としては問題を報告されたらいやなものかもしれません。ある会社では一時期、問題を報告された上司が部下に対して「ありがとう」と言うような時期がありました。これも問題を捉えようとするためでしょう。
 どんな会社、組織でも停滞したら他との競争に負けてしまいます。そのため、より成長していく必要があるのです。 それは個人でもそうでしょう。そのため問題をしっかり認識することが大事です。

問題とはにか?

 問題解決の世界において、「問題」とは理想と現実のギャップ です。今が理想どおりという人はいません。そのため常に問題があります。  それは小さなことでも大きなことでもあります。  例えば、風太郎は物忘れが激しいです。メールの添付ファイルを忘れることも多くあります。 そしてそれは問題です。 そのため、それをどう無くしていくか?それがそういう風に改善していくことが大事なことになります。  そう、小さなことでも、それが気に入らなければ(理想とギャップがあれば)そこに問題がある のです。
 これから時間をとって、問題と問題解決について考えてみます。