OFFICE風太郎

日本のエンジニア、風太郎です。問題解決が飯のタネです。仕事や生活で問題解決を活用したり、問題解決の基礎となる統計とかデータ分析の話をしていきます

再発防止のプロセスについて

同じような失敗を繰り返さない

 「同じ失敗」と「同じような失敗」というものは違います。
 例えば交通事故を起こしました。「昨日カラオケで寝不足だったので。。。」と、原因を説明します。「もう二度とカラオケで寝不足で事故を起こしません」と誓います。しかし、彼はまた事故を起こしました、理由を聞くと「昨日ゲームで寝不足だったので。。。」と答えました。
 これを同じ失敗と見るかどうかは人によって異なるでしょう。しかし、「同じような失敗」と言えば多くの方は同意してくれるのではないでしょうか?会社に勤めていると、「同じような失敗」を多く見ます。こんなことがないようにしたいですね。

これはダメだと思う事例

 以前こういう記事を書きました。 futaro.hatenadiary.jp 決して人の意識にしてはいけないということを書きました。この様なのを含めて、にこれはダメだなぁと思う対策は次のようなものがあります。

  • 業者がミスしました。しっかり注意します。 また、やりました、今度はもっと注意しました。 さらに、やりました。クビにするぞ脅しました。 →指示しているあなたの責任はどうする?とツッコミたくなります。
  • 特別検査体制を引きます。→検査で不良は止まらない。対策を打つことが大事
  • チェック表を作成しました。→チェック表だらけになり、最後は「チェックやりきれない」「チェックするのが仕事」になってしまう などです。

なぜうまく再発防止ができないか?どうしたらいいか?

 書籍や、サイトの中には、ステップが省略されているのがあります。いきなり要因解析になっている解説もあります。その中には、要因解析の中に、「チェックをし忘れた」というのもありました。これなんかはもう「対策案」まで入っています。問題解決全般に言えることですが、最初に思いついた対策はあまりよくありません。一発でうまい対策を思いつくならば、悩むことはないからです。悩むということは難しいことです。
 天才でない限りは、もっと楽な方法を見つけた方がうまくいくところが多いです。
 そのためには現状を冷静に考えるのが第1ステップです。

エンジニアなら知っておきたい障害報告&再発防止策の考え方 - Qiitaから引用してみます。

直接原因 : その不具合が発生した直接的原因 間接原因 : その不具合に至るまでの間接的な原因 本当の理由: なぜ、このようなパターンの障害が発生したか のように3段階くらいに再発防止策を検討していけるとよいでしょう

 ここの説明と風太郎の説明は異なりますが、「いきなり要因解析(上記では本当の理由)」というところが大事です。現状を素直に捉えましょう。

実際に行った事例

 まぁ、つまらない事例ですが、身近な事例を考えてみます。
過去にこういう失敗をしました。
失敗内容:「オートロックの部屋でカギを忘れて外出してしまった」
 そこで冷静に状況を注意しました。

  • 問題の大きさ:海外の民宿(のようなもの)なので、夜だと対応してもらえない。
  • 発生の可能性:トイレ・洗面所が部屋の外にあるため、寝ぼけてうっかりと出てしまいそう。(注意しますでは役にたたない)

という状況です。そこで、対策のために現状を分析しました。どのような行動をとってカギを持っていくのを忘れたかを時系列で書いていきます。

  • カギを受け取る
  • カギを開けて部屋に入る
  • 机の上にカギを置く
  • 部屋から出る。(出かけた)

 ということです。本来はカギを置いた後、カギを取らないといけません。結構これを忘れないようにするのは大変です。そこで、次のように見方を変えました。

  • 机の上にカギを置く→カギと体が離れる

 その時に対策案が思い浮かびました。次のように行動したのです。

  • 携帯からストラップを外す
  • ストラップにカギをつける
  • ストラップを首から吊るす

 こうすることによって寝るときにも、体からカギが離れず、忘れて部屋から出ることはありません。
今回の事例だと、時系列で考えることにより、対策案が思いつきました。また、人間に関する表現をできるだけ外したことも大切です。
 今回は「忘れる」という表現は使わないようにしました。また、「置く」という表現も「離れる」という表現に変えています。こういった考え方が大事になって再発防止が図れました。
 このような対策をすぐ思いついたのは普段から忘れ物の多い風太郎は「出来るだけ分離しない」という行動パターンを心掛けているからです。例えば部屋のカギと定期券を一緒に保管するとかです。それをしっかり行っていれば最初から失敗はしませんでしたね、そういう意味で、この事例は「再発防止」の成功事例とも言えるし、失敗事例ともいえます。