OFFICE風太郎

日本のエンジニア、風太郎です。問題解決が飯のタネです。仕事や生活で問題解決を活用したり、問題解決の基礎となる統計とかデータ分析の話をしていきます

【品質管理】品質管理とは偏執的なもの?

ゴブリンスレイヤーをみて思うこと

 しばらく前のアニメでゴブリンスレイヤーというものがありました。結構面白かったです。あまりラノベは買わないのですが今回購入しました。ラノベを購入しないのは500円ほど出して30分程度で読み終わるという高価な娯楽だからです。珍しく購入した理由は主人公のキャラ付けが気に入ったからです。
 たまたま操作ミスで2話から見ました。これが運命の分かれ道です。オープンニングが終わって、視聴者サービスシーン(?)のあと、主人公はひたすら何かを調べています。これはゴブリンが来るかどうかというチェックをしているのです。このことは主人公が”変わった人”ということを表現しています。
 「けどなー、品質管理ってこんな感じなんだよなー」と思ったのがこのアニメを見始めた理由です。このシーンを見なくて一話から見たとしたら見続けていたかどうかわかりません。

品質管理とは検査にあらず

 品質管理という仕事があります。品質上の問題もあります。その多くはつまらないミスが原因です。通常は、ミスがあったとしても食い止めるシステムがあります。
 しかし、そのシステムが働いていないことが、そのミスを品質不具合としてしまったのです。
 品質管理というと検査をやっているといわれることがあります。しかし、検査で品質は上がらないのです。 品質管理部の仕事というのは良い品質が確保できる仕組みづくりと、その維持、そして仕組みの改善です。その仕組みの一つに検査があるわけです。
仕組みがうまくまわっているとどうなるか?検査で問題ありというものが発見されません。

なぜ検査しているのか?

 その仕組みが回っている限り、検査で問題あるものは出てきません。その中で検査の意味は二つあります。

  • 万一その仕組みに問題が発生したときに見つけ出すこと
  • その仕組みがうまく回っていることを確認し続けること(管理ともいう)

 人によっては前者を検査、後者を管理という人もいます。両方まとめて検査という人もいます。
また、その仕組みが出来てないときは全数検査を行って、仕組みが出来ているときは抜き取り検査と言って、何個かに一回の検査(測定)する。
という人もいました。
 以前見た製造ラインでは、仕組みがしっかりできている部分は抜き取り検査でした。とはいえ、それが組み合わせられると確率的に規格の範囲外に出る可能性がある。そこに全数検査を入れているところもありました。

検査のむなしさ

 前述のように、仕組みが出来上がっている場合にはいくら検査しても、問題が発生した製品を見つけることはできません。
前述の「ゴブリンスレイヤー」では主人公の変人さを表すために、毎日毎日ゴブリンが来るかどうかチェックしています。 これを実際の仕事で続けたらどうでしょうか?かなりむなしいと感じてしまいます。
 また、実際の仕事ではコストダウンの圧力を受けます。それと戦って検査を続けないといけません。
その戦いをあきらめて検査をやめてしまうと市場の問題、下手をすると会社が傾くような問題になってしまいます。  コストダウンの圧力と戦うことも品質管理部署の重要な仕事と言えるでしょう。